雨上がりの午後　アルバム紹介Vol.4

written by Moonstone

注意！　Caution！

  • 作詞作曲者名はブックレットに準拠しています。
    一部イニシャルのものは、氏名が分かるように変更しています。
  • 番号は私Moonstoneが所有しているものです。
    現在では異なる場合がありますので、お買い求めの際は各自お確かめください。
  • 当然ですが、本レビューはアーティストや所属事務所
    並びにレコード会社とは一切関係ありません    。

※一部敬称略失礼※

ウラBTTB
アーティスト：坂本龍一　CD番号： WPC6-10022　企業名：WARNER MUSIC JAPAN
収録曲　※全て坂本龍一が作曲
  • energy flow
  • put your hands up(piano version)
  • 鉄道員(piano version)
    		•
    		　かつてYMO(イエロー・マジック・オーケストラ)で一世を風靡し、映画｢戦場のメリークリスマス｣や｢ラストエンペラー｣で作曲を担当する傍ら俳優としても出演し、日本人初のアカデミー賞オリジナル作曲賞を受賞した｢教授｣こと坂本龍一さんのアルバム。インストルメンタル(歌詞のない楽曲)アルバムで初のオリコンチャート1位を獲得したことでも有名なこのアルバムは、収録曲3曲全てがピアノのみ。坂本龍一さんが作曲の他編曲、演奏、果てはミキシングも手がけている。
    　数多くの楽器が鳴り響く楽曲に耳が慣れた方にはあまりにも質素で呆気ないかもしれないが、飾り気が一切ない｢すっぴん｣だけにメロディのみならず、抑揚や揺らぎがダイレクトに伝わってくる。忙しない日常のひと時に聞くのも良し。BGMにするのも良し。ピアノと生演奏が演出する音の空間が体験出来るだろう。
    　ピアノだけだし、楽譜だけを見ればそれほど難易度は高くない。しかし、原曲の雰囲気を表現しようとなると演奏技術だけでなく、音楽への造詣や世界観の構築といった概念の表現も要求されるだろう。お勧め曲はあえて｢全て｣と記しておく。
    SONGS and DAYS
    アーティスト：松岡直也　CD番号：29L2-70　企業名：WARNER PIONEER
    収録曲　※全て松岡直也が作曲
  • Andalusia〜Ole, ole!
  • 最後の楽園
  • Poolside Love Affairs
  • Songs and Days
  • Rising
  • 太陽に抱かれて(vocal and chorus by Mayumi Matsuoka)
  • Oh, My Happening!
  • Toy Ship
  • Summer Time Rhapsody
  • Andalsia(reprise)
    		•
    		　松岡直也。｢中森明菜さんのヒット曲『ミ・アモーレ』の作曲者｣と言えばピンと来る方も多いかもしれない。ラテン音楽とフュージョンを融合させた第一人者であり、卓越した技量を誇るピアニストでもある松岡直也さんのアルバムの1つである。本文中では安藤祐司君の心理状態からミスの連続で良い印象を持たれなかったかもしれない｢Andalusia｣は、サンバのリズムを主体に巧みなピアノ演奏とブラスセクションが融合した、松岡直也さんの有名曲の1つであることを断っておく。
    　ピアノでラテン音楽、ということに違和感を感じられる方も居られるかもしれない。しかし、ピアノがメロディ楽器であると同時に、88鍵の広音域をカバーするリズム楽器でもあることをまざまざと証明している。勿論、指が何本あるのかと思わせるクイを多用したメロディも聞き逃せない。
    　ロックとジャズの融合(Fusion)で生まれた一ジャンルであるフュージョンの、もう1つの世界を構築して久しい、今尚第一人者としてその地位を不動のものとしていることを体感出来るアルバムだ。是非聞いていただきたい。お勧め曲は｢Andalusia〜Ole, ole!｣｢最後の楽園｣｢太陽に抱かれて｣｢Toy Ship｣。
    Dance Upon A Time
    アーティスト：松岡直也　CD番号：WPCL-678　企業名：WARNER MUSIC JAPAN
    収録曲
  • AMANCER TROPICAL／Naoya Matsuoka(Lyrics by PECKER)
  • I'VE GOT MY LOVE TO KEEP ME WARM
    （Big Band Version)〜恋に寒さを忘れ〜
    　／IRVING BERLIN andYVONNE WRIGHT&STEVIE WONDER)
  • CANCION DE MAREA／Naoya Matsuoka
  • THE CONFESSION／Naoya Matsuoka(Lyrics by PECKER)
  • MAMBO NAOYA '92〜マンボ・ナオヤ'92／Naoya Matsuoka
    (Lyrics by PECKER)
  • POOLSIDE LOVE AFFAIR（Big Band Version)／Naoya Mtsuoka
  • NO TE VAYAS〜とっても好きだから〜／Naoya Matsuoka
    (Lyrics by Naoya Matsuoka)
  • YOU'VE GOT IT BAD GIRL／Naoya Matsuoka
  • LIKE A VOLCANO／Naoya Matsuoka
  • LADY IN THE SHADE(Oechestra Version)／Naoya Matsuoka
    		•
    		　松岡直也さんの音楽活動40周年記念作品であるこのアルバムには、既出の曲のアレンジ版も複数収録されているが、原曲を知らなくてもラテンのノリの良さと、ブラスやストリングスなどとの加入で華やかさや曲の雰囲気を効果的に強化した曲として楽しめる。最初を飾る｢AMANCER TROPICAL｣では、最初こそ控えめだが、曲の進展に伴ってメロディとリズムを同時に担当する、凄まじいまでのピアノテクニックが披露され、呆気にとられるかもしれない。
    　｢松岡直也＝ピアノ｣という公式があるが、前述のとおりブラスセクションやストリングスの加入はあるし、ギターやヴォーカルも交えた秀逸のアレンジがなされている。ピアノだけにこだわらない松岡さんの作曲・編曲能力の高さを窺い知ることが出来る。
    　パートが多いため、少人数のバンドでは再現が難しい曲が多い。とりわけピアノは最低限クイをパラティドルで演奏出来る技量が要求される。ピアノに専念するにはブラスセクションやストリングスをもう1人のキーボーディストに任せるか、シーケンサを使うのが賢明だろう。お勧め曲は｢AMANCER TROPICAL｣｢MAMOBO NAOYA'92〜マンボ・ナオヤ'92｣｢LADY IN THE SHADE(Ohchestra Version)｣。
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