カードキャプターさくら Side Story

CCさくら ショートコント

その26 −用途が違うんじゃ・・・−

written by Moonstone

〜コミックス第7巻p146以降を先にお読みください〜

 クロウカードを初めてさくらカードに変えた翌々日。さくらは特別仲の良い知世、利佳、千春、奈緒子と校庭で談笑していた。
利佳の手作りクッキーを暫し味わった後、利佳が裁縫を始めた。作っていたのは両手で持てる程度の大きさの熊の縫いぐるみ。
誰か好きな人にあげるのか、とさくらが思う中、利佳は愛しげに一針一針縫っていく。

「できた?!」
「なんとか。」

 さくらの問いに、少しはにかんだ様子で完成した熊の縫いぐるみを見せる利佳。
さくらはその縫いぐるみを手に取って、その出来の良さに感嘆しつつ率直な感想を口にする。

「かわいー!」
「ぬいぐるみさんのお誕生日って、いつかご存知ですか?」

 知世が問いかける。さくらは即座に浮かんだ回答を言う。

「できた日?」
「ええ。それでもいいんですが・・・。」

 知世は普段どおりの、春の微風のような声で話す。

「お店で買ったりいただいたものは完成した日がわからないことが多いですから、『ぬいぐるみさんに名前をつけてはじめてリボンを巻いてあげた日』が
お誕生日になるそうですわ。」
「・・・なんか素敵だね。」

 さくらが感動した様子で漏らす。千春は両手を頬に当てて微笑み、奈緒子も微笑む。

「そうそう。それに・・・。」

 知世は表情を崩さずに続ける。

『深夜2時に、憎らしい相手を思い浮かべながら
手作りの熊に五寸釘を打ち込むと、そのうち
その相手が死ぬ』という言い伝えもあるそうですわ。

 一瞬にして硬直するさくら、利佳、千春、奈緒子。その場を冷たく乾いた風が「ひゅ〜っ」と吹き抜けるのはお約束。
穏やかな表情でとんでもなく物騒なことを言ってのけた知世に、さくらは恐る恐る尋ねる。

「あの・・・知世ちゃんはそれ、やったことあるの?」
「秘密ですわ。」(笑)

 あくまで穏やかな表情を崩さない知世。それだけに余計怖い。
実は、此処最近深夜2時になると月峰神社の方から甲高い音が聞こえてくる、という近隣住民の証言があったりする。
果たしてその音の主が誰なのかは、読者のご想像にお任せする(汗)。
一つ言えることは、その話を木の上から聞いていた小狼の顔から一瞬にして血の気が引いた、ということである(大汗)。

良い子の皆さんは縫いぐるみじゃなくて、藁人形を使いましょうね(違)。


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