written by Moonstone
〜コミックス第12巻p169以降を先にお読みください〜
走り出した空港行きのバス。小狼は窓から身を乗り出す。さくらはそれを追って走り出す。「かならず帰ってくるから!」
「いつ?」
「香港でやらなきゃならないことが終わったら!」
「いつになるの!?」
「時間がかかると思う。まっててくれるか?」
「・・・うん!」
『まってるよ。ずっと。だって、小狼君はわたしのいちばん好きな人だもん。』
だんだん小さくなっていくバスに向かって手を振るさくら。その思いはきっと小狼に届いたことだろう。「いってきまーす!」
靴を履く、とんとん、という音が軽く響く中、焦りの篭った声がする。「ちこく、ちこく。」
中学生になったさくらは、鞄を持って靴を履く。「また、お兄ちゃんに中学生になっても寝ぼうしてるって言われちゃうー!」
さくらは玄関を出て駆け出していく。「・・・小狼君・・・?」
さくらの前に立っていたのは、間違いなく小狼その人だ。「香港での手続きがやっと終わった。これからずっとこの友枝町にいられる。」
そう言った小狼に、さくらはやたら明るい笑顔を浮かべて言う。「ごめんねぇ、小狼君。わたし、付き合ってる人がいるの。
今まで黙っててごめんねぇ。
小狼君が傷つくと思って言わなかったの。」
「て、手紙とか電話じゃあんなに・・・。」
「付き合い始めたの、つい最近なの。だから言う機会がなくって。ごめんねぇ。そういうわけだから。」
遠距離恋愛は続かないものですって。そういうもんだよ、小狼君。
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