Moonlight PAC edition 第73号 2010.4.19発行
編集、発行:Moonlight PAC編集委員会
本号のトピックス
★美術部門に新グループ設置構想/YouTubeも使った映像グループの予定
★短期連載企画「CSSとJavaScript−その可能性と問題点−」第4回
★作品投稿について/PAC運営委員会
※短期連載企画「CSSとJavaScript−その可能性と問題点−」は今回休載です(編集委員会)※
★美術部門に新グループ設置構想/YouTubeも使った映像グループの予定
 美術部門に新グループを設置する構想が進んでいます。設置されれば芸術創造センター全体では2005年3月設置の二次創作部門第3SSグループ(Side Story Group 3)以来約5年ぶり、美術部門では客員を含めると2000年7月設置の第2CGグループ(CG Group 2:客員)以来約10年ぶり、芸術創造センター専任グループでは1999年10月設置の第1写真グループ(Photo Group 1)以来実に11年ぶりの新グループとなります。

 近年のインターネットの高速化と普及、そしてPCの処理能力向上により、静止画像であるイメージファイルのみならず音声や映像を扱える条件は整ってきています。芸術創造センターが居を構えるサーバーのHDD容量40GBに対して2010年4月現在の使用割合は約330MB、1%未満であり、容量が肥大する傾向が強い音声や映像のファイルを複数保管することが十分可能です。
 また、特に映像ファイルを公開するためには、動画撮影が可能なカメラを準備して、撮影した映像をPCでエンコードする必要があり、そのための機材やソフトウェアは総じて非常に高価で、専任業務として使用する以外では容易に手が出せませんでした。しかし、現在は1、2万円程度で購入できるデジカメにも動画撮影機能が搭載されています。更にPCの処理能力が大きく向上し、OSベンダーやソフトウェア企業のみならずアマチュアプログラマが開発したフリーソフトや安価なシェアウェアが多く出回っています。映像ファイルを個人レベルで制作出来る環境は飛躍的に整ってきています。

 芸術創造センターではこのような情勢を踏まえて制作用ソフトウェアの調査や試作を行ってきました。その結果、YouTubeやニコニコ動画で採用されている動画フォーマットであるflvフォーマットの映像作品の試作に成功しました。flvファイルが閲覧できるメディアプレイヤーであるWinampやflvプレイヤーで正常表示を確認出来ました。
 試作品はタイムベースの把握のために使用したため画像が少ないこと、エンコードの加減が分からず作品制作の手順の把握を優先したため容量が非常に大きいこと(YouTubeで公開されている一般的なflvフォーマット動画の約20倍)から非公開です。しかし、Wimampやflvプレイヤーでの表示を確認できるところまでの一連の工程を把握出来たことから、題材を揃えれば制作は可能です。

 映像作品に使用する音楽は題材が豊富であることから、既存作品を主体にしていく方針です。このため、(1)まずYouTubeに制作した映像作品をアップロードする(2)YouTubeで発行される埋め込みコードをグループ内に埋め込むもしくはリンクを貼る−という手順を採用する予定です(既存作品のディジタル化ファイルの公開は芸術創造センターが使用するサーバでは禁止されているため)。
 既存の音楽の使用に関しては、YouTubeが日本の著作権管理団体であるJASRACやJRC、イーライセンスと音楽著作権に関する包括許諾契約を締結している(JASRACとは2008年10月23日。マイコミジャーナル(http://journal.mycom.co.jp/news/2008/10/23/034/index.html)等)ことから問題はないと思われますが、さらに調査を進めます。課題や疑問が解決できた後、グループのインデックスを制作して設置を正式に告示して活動を開始する流れで進めていきます。

 芸術創造センターで既存作品を題材にすることは二次創作部門や第1CGグループで実施していますが、作品そのものに適用するのは新グループが初めてと言えます。そのため、特に著作権(と著作権管理団体の挙動)に関して予想される課題や疑問を完全に解決・対策を行う必要があります。十分な準備が完了した暁には設置を正式に告示しますので、よろしくお願いいたします。(芸術創造センター運営委員会)
★公開作品へのCSS適用を決定/読みやすさに重点を置いた大規模改装の開始
 TOPページへのCSS適用が完了し(細々とした改良は随時行っています)、保守性や効果が十分確認出来たことから、芸術創造センターで公開中の文芸作品にCSSを順次適用していくことを決定しました。CSS適用により、ページレイアウトの向上や統一が期待出来るほか、創作文芸部門第1創作グループではフレームを使用する必要がなくなる可能性があります。
 作品数が相当数に上ることから、CSS適用の有無で違いが明瞭に現れる連載作品より先に読みきり作品から適用を始め、中篇→長編へと適用範囲を拡大していく方針です。CSS適用でWebブラウザによっては閲覧が出来なくなることは回避するため、TOPページのプルダウンメニューなど動的変化を伴うものは使用せず、文字の大きさや表示範囲の確定といった事項に絞ります。

 適用開始は読みきり、中篇連載、長編連載が多数揃っている二次創作部門第1SSグループを予定しています。前述のとおり読みきり→中篇→長編へと適用範囲を広げて全体に適用を完了した後、他のグループにも適用を波及させる流れで進める予定です。レイアウトを別ファイルで決定するというCSSの性質上、適用前後で閲覧出来なくなることはありませんが、適用前には「ニュース速報」で告示して混乱を抑えます。
 公開作品へのCSS適用は、数ヶ月以上かけて行う大規模な芸術創造センター改装となる模様です。これまでの雰囲気は大きく変えずに読みやすさを向上させる改装を念頭に作業を進めます。皆様のご理解をよろしくお願いいたします。(Web技術チーム)
★作品投稿について/PAC運営委員会
 投稿規程を設けて以来一度も投稿作品の受付がありませんが、当ページでは作品投稿を歓迎しております。規定に関しては投稿規程をご覧戴くとして、ジャンルはオリジナル小説、二次創作作品、ファンタジー、恋愛・・・。著作権侵害やマナー違反のもの以外は、既存のグループ以外の作品も受け付けています。新規ジャンルで複数回数の投稿が確約されるのでしたら、新規グループを立ち上げます。

 「作品は投稿したいけど、このページはどうも敷居が高い」とお思いの方、ご心配は無用です。Moonstone主幹も暗中模索の状態から投稿を始め、それが進展して自分のページ立ち上げに至ったという経緯があります。「始めの一歩」は誰にでもあります。その「始めの一歩」をこのページで踏み出してみませんか?それがきっかけでネット作家として名を馳せることも決して夢ではありません。必要なのは貴方の作品とほんの少しの勇気です。

 「こんな作品じゃ人前に見せられない」と不安になる気持ちも分かります。しかし、価値観で左右される命題において、賛否両論が生じるのは必然的です。非難や否定を恐れず、自身の制作スタンスを堅持して作品をネットを介してこの世に送り出して欲しい、と願わずにはいられません。当ページがその足がかりになれれば幸いです。皆様からの投稿をお待ちしております。(芸術創造センター運営委員会)
編集後記
・国政選挙前らしく、新党結成ラッシュだ。地方自治体を見ると、大阪府で橋下知事が音頭を取って橋下新党を立ち上げた。自民党府議団からの入党が相次ぎ、大阪府議会で第2党を狙う勢いだ。現元自治体首長が中心になった首長新党も立ち上がった。国政では自民党離党組が中心になった「立ち上がれ日本」が立ち上がった。自民党のみならず民主党からも新党結成の動きが聞こえてくる。
・新党結成ラッシュでは「既存政党の枠にとらわれない」ことが挙げられる。だが実態はどうか。橋下新党がかかげる大阪都構想は、道州制をにらんだものだ。その道州制は大阪では関西財界と自民党が推進してきたもので、災害時に交通網が簡単に寸断される大阪臨海部(インテックス大阪がある地帯)にあるワールドトレードセンターへの府庁舎移転や、至近距離に神戸空港と関西空港を建設して採算の見通しどころか大赤字を垂れ流す一方で関西空港への一本化を目指す動き−現在の市町村や都道府県の枠を超える大型公共事業を強力に推進するための地ならしでもある。かの橋下知事自身、府知事選挙で自民党の推薦を受けて当選したのだから、自民党や関西財界の意向を汲むのは当然のことだ。消費税増税と改憲が共同した「立ち上がれ日本」は自民党のコピーであることは言うに及ばない。
・その時点での多数派政党の支持率が低い状態で国政選挙が近づくと、新党結成ラッシュが始まるのは今に始まったことではない。かつて新自由クラブだの日本新党だの、新進党だの保守党だの自由党だの、名前だけ挙げればきりがない新党の中で現存している政党はあるだろうか。否!「既存政党の枠組みにとらわれない」筈の新党は舌の根も乾かぬうちに既存政党に合流し、何食わぬ顔で新旧与党議員として国会に居座っているのが実態だ。
・何のことはない。現在の政党では国政選挙の雲行きが怪しいから泥舟から脱出して、国民にとって別の泥舟を急造し、さも自分達の船は安全のような顔をして国民を誘い込み、国民を沈めておいて現存多数派政党の延命を図っているに過ぎない。国民は新党という泥舟が掲げる大漁旗に騙されてはならない。その大漁旗は「馬鹿な国民を大漁に釣ろう」と嘲笑うものなのだから。(M)

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